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やきもの一口メモ[vol.03]   手入れ次第でボロ人も成れば錦にも成る。 その壱        

 皆さんがやっと探し当てて入手した器も手入れ次第では、『ボロに成れば錦にでも成る』と言う話です。(赤い文字をクリックすると写真が見れるよ。)
基本的な話し 焼き物を分類する方法の一つとして、焼き物を作るときの粘土の性質で分ける方法があり、土物(つちもの)と呼ばれる吸水性の高い、美濃焼(志野・織部・黄瀬戸等)に代表される物(以降陶器)と、石物(いしもの)と呼ばれ吸水性が無く焼成された物は透光性がある有田焼に代表される物(以降磁器)、土物と石物の中間の性質を持った信楽焼きに代表される物(以降石器)があります。
 陶器・磁器・器等焼き物には焼き締め(釉薬を施さずに焼いたもの)と言われる物以外には、必ず釉薬(ガラス質)が施されています。釉薬をその性質上で分類すると大まかに光沢があり土肌が見える透明釉・光沢はあるが釉自体が濁って土肌が見えない乳濁釉・光沢の無いマット釉・釉にひびが入った貫入(かんにゅう)釉、の四種類に分けられます。
お使いになる前に 磁器に付いては特に注意する事はありません。が、陶器及び石器は少しばかり気を付けてもらわないと後で後悔する事になります。
以下の、注意書き等を書籍などでご覧になった事があったり、お母さんやお婆さんに聞いた事がある方もいらっしゃると思います。

【 つちもの(陶器)のご使用上の注意 】
1.ご使用になる前に、熱湯もしくは水に浸して、あらかじめ生地に水分を充分含ませてからご使用頂くと、茶渋・シミ等がつきにくくなります。

2.陶器は吸水性があるため、ご使用後の食器を水に浸したままにしておくと、かび・シミや臭気を発生す る原因になります。

3.ご使用後の食器は、汚れを早く落とし台所洗剤で洗った後、よくすすぎ乾燥してからご収納下さい

4.茶渋・シミ等の汚れが気になるときには、台所用の漂白剤をご使用下さい。

5.材質の特性で表面がざらついたり、石分が現れている商品はケガしないようご注意下さい。

6.直接火にかけたり、オープン・電子レンジはご使用にならないで下さい。

7.粉引きの食器は、縁等が欠けやすいので注意してご使用下さい。
陶染窯さんのHP “やきもの雑学” より引用

 上記は一般的に言われている事ですが、では具体的にどの様な種類のものに注意が特に必要か?と言うと、釉薬に貫入が入った物・粉引・焼き締め・が厄介です。粉引の場合、貫入が入っていたり、 御本が出ている器を そのまま使うと・・・想像したくないですよね。
 焼し締め物(信楽焼・備前焼等)は、特にそのままご使用になると、食材等の臭いも付いてしまいますのでお使いになる前に一晩水につけて充分水を含ませておきます、臭いが付かないばかりか、しっとりして美しくなり料理を持ったときに風情が楽しめます。
使用後の手入れ 使い終わった陶器は、水よりお湯で洗った方が早く乾くみたいです。水を充分含ませた陶器をそのまま収納してしまうと、 カビたり臭いが取れなくなったりしますので、出来れば風干を3〜4日して乾燥させたほうがいいです。『食器乾燥機を使っているから大丈夫だよ。』と、言われるかもしれませんが、『百聞は一見にしかず』試しに食器乾燥機で乾燥させた陶器(土物)をビニール袋に入れて1〜2日置いてみて下さい。しっかりと乾燥したくなりますよ。私の経験では、しっかりと乾燥させるには1週間はかかります。
 徳利など伏せた時に不安定な形状の物の水きりは、コップなどに逆さまにして差しておくとしっかりと水きりが出来ます。
 次回予告 長期保管字の注意について。貫入に入った汚れの簡単な落とし方。他                                               2001/01/19






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