美濃焼伝統工芸品窯元
隆月窯   隆月窯は、一千年の歴史を持つ美濃焼発祥の地『土岐市』で、織部を中心に仕事をしている伝統的工芸品の窯元です。
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美濃焼のお勉強

美濃焼って、どんなせんべい?と看板の入ってる車を見て、よく産地以外の人に尋ねられます。 
ここに来られた皆さんは、そんな事ないと思いますが素直に笑えないよくある話です。

新説 美濃焼って?
Q.「これって何焼きですか?」
A.「粉引です。」
Q.「何焼きと言うんですか?」
A.



美濃焼の歴史

安土・桃山時代に美濃焼は茶陶で花開き、江戸時代に入って徐々茶陶がに廃れ、江戸時代後期から明治にかけて磁器を焼くようになりました。昭和5年、故荒川豊蔵氏が牟田洞窯における志野陶片の発見により、それまで瀬戸で焼かれていたと思われていた桃山古陶が、実は美濃で焼かれていたことが確認されました。それ以後、桃山古陶の『志野』『織部』『黄瀬戸』が再現され、生産されるようになり、現在和食器の全国生産の60%以上を生産する一大陶磁器生産地になりました。
織田信長が天下人に成ってなければ、現在の美濃焼はこれほどの産地に成っていたのでしょうか?

もっと詳しくお勉強したい人は、
            ここ
土岐市商工会議所HP『美濃焼の歴史』のページでお勉強して下さい。

美濃焼産地の特徴

美濃焼産地では、古くより問屋制度が確立しており、実に多くの窯元・産地問屋があります。
その為、色々な物流ルートがあり、それらからの多種多様な要望に答えるべく、実に様々な品物が生産されて来ました。食器はもちろんの事、小鳥用の水差し〜骨壷・神仏具まで、私たちの身の回りの物で陶器で出来ている物は、全てと言っていいほど美濃で生産されているのです。
その事が、美濃焼の長所でもあり、美濃焼ってどんな焼物?と言う質問に一言で答えられないという、短所でもあるのです。


耳の痛い話し

 現在美濃焼は絶不況の真っ只中です。そう、中国品が流通している為に価格競争に巻き込まれている中に、燃料であるLPGが今年の春から冬までに実に75%値上がりし、値上がり分を商品に転化しにくくなっています。
 但し、価格競争は美濃焼の産地の体質にあると思います。
商品的に特徴の無いのが美濃焼の特徴と前述しましたが、それは、問屋の数・メーカーの数とも日本一多い美濃焼産地が成長過程において、他産地の真似をしてオリジナル商品より安く作る・売るをして来たつけが今回って来たのだと考えています。
 コピー商品を依頼する問屋、それを受けるメーカー、『他産地からクレームが付いた』、『研修旅行で他産地に行って懇談会を設けようと依頼したら、産地名を言った途端に断られた』という話しがあります。事実『隣のメーカーが自社の新製品と同じ商品を安く出荷していた』とか、『同じ組合内で意匠を真似られた』とかよく耳にします。売れさえすれば・自社さえ良ければと言う企業モラルの無さが現状を招いたと思います。 
 問屋さんが有田の商品のコピーを美濃に依頼していたのが、美濃より安く生産できる中国へ依頼しに行っただけの事で、その内に他の工業製品と同じ様により安く生産できるインド・ベトナム・タイetsへ依頼先は変って行くだろうと思います。

手仕事をしている隆月窯へもたまにその様な依頼はありますが、同じ産地内なら誰が作っているのか解りますし、性格的にもその様な事が出来ないので丁重にお断りしています。

このようにコピー商品をより安く提供してきた美濃焼の産地は,反面製造技術に於いては他産地をしのぐ高い水準にあります。それを上手く生かして、企業モラルを持って商品開発に取り組めば他産地の追従を許さない産地に成ると思います。


知って得する?
一口メモ

美濃焼主産地で有名なのが、多治見市で広く一般に知られていると思います。
しかし、美濃をよく知っておられる方はご存知かと思いますが、実のところ多治見市は比較的問屋が多くて、産地と言うと?です。
窯元、いわゆる製造業が多いのは、土岐市の方が圧倒的に多く主産地と言えるでしょう。
商人の方が口が達者で、職人は口下手の図式通り、世間の皆様には多治見市が主産地と言う間違った情報が一般化してしまいました。



みなさん、ここで得た知識をお友だちに教えてあげましょう。
自分の得た知識を、他人に教えてあげる事も時として大切な事です。


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